年収2,000万円の投資銀行勤務の親戚に気付かされた「日本人が英語を話せない理由」

年収二千万円の外資系企業勤務の親戚 商社マンの英語学習法

はっきりと記憶している。

中学1年生のときテレビを見ていると

コメンテーターが話の途中でこう主張していた。

 ”日本人はもっと英語を話せるようにならなきゃだめです”

一体なんの基準でそう主張しているのか不明瞭だが、是非一言申し上げたい。

”果たして本当にそうだろうか?”

この出来事から10年間ほど英語教育をうけてきた。

日本で普通に生活をしているだけで、英語の絶対的な必要性を感じることは少ない。

同級生にアメコミ好きな友達がいた。

彼は米国のフィラデルフィアで10年ほど過ごした帰国子女だった。

長期海外滞在経験もない自分にとって、ペラペラと流暢な外国語を操る帰国子女の友人が眩しく見えた。

自分の知らない世界を知っている様で羨ましかった。

そんな憧れを抱きながらも、これといって英語を使える様にならなければならない必要性を感じぬまま時が過ぎた。

大きな転機は18の夏に訪れた。

進路相談と称して一時帰国している親戚と話す機会があった。

当時29歳の彼は、しばらく見ないうちにラグビーで鍛え上げた筋肉がなくなりプニプニしていた。

だが、話の内容がキレッキレでつい耳を傾けてしまった。

聞いてみると、日本円にして、ゆうに年収二千万円以上稼いでるという。

結論から言うと、彼はフランス語と英語が話せるinvestment banker だった。

俺も二千万円ものビッグマネーを稼ぎたいと思ったから、目の前のエリートバンカー(親戚)を質問責めにした。

「誰でもなれる仕事じゃないと思うけど、なぜ採用されたの?」

唯一覚えているのは、この質問に対する回答と「英語だけは勉強しとけ」と言うものだった。(さすがに今の時代ならこんなアドバイスしないだろうが)

これが俺の英語学習のやる気のスイッチを押す出来事だった。

つまり、当時の俺にとっては英語ができるといっぱいお金がもらえるらしい、と言う説得力のある親戚の言葉が強烈にモチベーションを高めてくれた。

それからはどうすれば、実力がつくのか必死に調べて実践した。趣味の音楽について海外サイトで主体的に情報を集めると意識せずとも語彙力が上がっていった。

英語を勉強するモチベーションがただ単に「試験や入試」だけでは弱いし、別にそれで十分な現状。

日本で生活するにあたり英語ができなければ生きて行くことができないなんて状況はまず無い。

(不利になる状況はいくつかある)

都内を歩いていて外国人に英語話しかけられる機会も30回に一回あるかないか。

そもそもわざわざ英語の教科書を使わなくても、それに相当する概念を忠実に説明できる日本語がすでに存在しており、欧米の原書を開かなくても知りたい知識を日本語で学べてしまうと言う恵まれた現状がある。

でも何故か多くの人が英語学習にお金と時間をかけている。

車内の英会話学校の広告の多さにいつもびっくりする。

「第一志望に入るため」「TOEICで良い点をとって会社で昇進するため」といった社会的承認を満たすためにやってるのかと思いきや、具体的な目標と期間もなくダラダラ学習を続けている人も多い。

頑張って勉強した割にはそこまで高度なレベルの英語力なんて求められない現実

世の中には無数に職業がある。

知人同士のパーティーで英語を日々使いそうな職についている人に聞いて見たところ、別に英語ができなくて困っているなんて人はいなかったww

ちなみに回答者は「越境ECサイト経営者、、自動車メーカー勤務、国内最大手薬剤メーカーMR、某五大商社勤務、医者、外資系金融フロント、外資系コンサル、メガバン勤務、経産省の官僚etc..」

[aside type=”normal”] ※全員TOEIC900点以上の実力有り。ただし、TOEICスコア900なんて多少英文記事をゆっくり読んで理解できるくらいで、映画は英字幕がなければ話のストーリーも7割ほどしか追えない、高みを目指す英語学習者にとってはスタートラインに建ったばかりの実力の保持者がTOEICスコア900であることは、あまり世の中に知られていない。[/aside]

そんな彼らでも仕事で英語を使う際に苦労する瞬間は無いとのこと。

自分もそうかもしれない。

結局のところ、主張したいことが決まっていて、主張を支えるデータさえ事前に集めていれば交渉はさほどきつく無い。

自分の実力以上のこと(母語でもできないようなこと)をやろうとするから苦労するだけ。

「これからグローバル社会がくるから英語は欠かせない」なんていう誰かに吹きこまれた偽物の学習理由でモチベーションなんか保てるはずがない。

語学学習に限らず、身に付けようとしているスキルにかける時間とその期待値を提示できる環境があり、それに納得した上でゲームに乗るのかどうかが大事なのだ。

ただし「試験や入試」で試されるスピーキング、(ライティング)の割合が少ないのは問題。

過去の経験からいっても日本人が英語を勉強するのは、「目の前にある入試や試験」を突破するためであることが殆ど。

その試験自体に、スピーキングやライティングといったアウトプット能力を必要とする場合は少ない。

TOEICでメジャーな方の試験(LR)はリーディングとリスニングから成り立っている試験。

冷静に考えれば分かるが、テストを作る側も、スピーキングの試験なんて明快で客観的な採点基準を作るのに一苦労。おまけに採点に膨大な時間がかかる。

そうすると・・大学受験入試でスピーキングが問われないから、一部の上位校対策を除いて、通常の大手予備校や高校だとスピーキングの対策をがっちりやってくれる所なんてあるわけない。

ある程度歳を重ねてから英語が喋れるようになった人は、仕事や生活の変化で「やらねば死」という状況に追い込まれるか、習得後の圧倒的なインセンティブを自覚しているかのどちらか

大人になってからの英語の勉強法を紹介する本が無数にありますが、それらの本の殆どに共通しているのは”英語を必要になってから勉強した”と語っている事です。

国内の大学で学士号を取得して大手石油元売り会社に就職した先輩は、大学時代外国語を殆ど真面目にやっていませんでしたが、海外勤務になって必要になってから英語をやり直して超ペラペラになっていました。こんなもんですね。

というわけで英語は話せなくて悩む必要はない

  1. そもそも現状の大学入試制度で、スピーキングの能力が求められていないから何もしなければ話せるようになる可能性は低い
  2. 本当に必要なら必死でやってる

ただし2つ目に関して、「正しいやり方がわからない」と言う場合は勿体無いと思う。外国語を利用して実現したい「夢」「目的」が有り、どう勉強すれば良いのか分からなければ『第二外国語習得理論』の基礎知識があれば役立つと思う。「科学的に外国語を勉強するためにどのような方法をとるのが最も良いのか」を研究する学問のこと。)

個人で勉強するのには結構な量の資料を読む必要が有り、体系的に学習方法をまとめているものを知らないのでこちらで解説しておきました。よければご覧あれー。

 

 

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