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一ヶ月以上前に公開を煽って置いて、公開初日に見に行かなくてすみません。
米国では半年近く前に公開されて大反響ですね。
この映画はデートに最適ですよ(周囲の目線を感じる)!
だってね作品を通じて一貫して流れる重苦しく不気味な雰囲気と、いつ銃撃が始まり、誰が見方で的なのかわからない状況(誘拐のシーン含む)などは、普通の感覚をもつ人間ならハラハラドキドキしちゃうので、昨今のマイルドで生ぬるい映画を見るよりも、吊り橋効果が期待できます。
①商社マンとして感じたことこと
まずね、相変わらずハリウッド映画なんだよなこれと感じました。
しょっぱなから国境沿いの不法入国民の自爆テロ、スーパーマーケットでの複数人の自爆テロ。
この2つ目の自爆テロの犯人、(後々犯人は米国籍だと判明するんですが)、イエメン人がテロの実行犯だという疑いの前提で進み、アフリカ系の海賊が犯人グループ扱いされるんです。
もはやイエメンの戦争がいつ終わるんだという世界中の関心に細かく字数を割いている暇はないのであれですが、イラン下げの印象操作は出てきませんでした。
何が言いたいのかというと、正義がどこにあるのかなんて誰もわからないので、いいんですけど、思いっきり「貴様ら(テロ組織)なんて全く怖くない。アメリカ合衆国の武力という本当の恐怖を持って貴様らに本当の恐怖を届けてやる。覚悟しろ」と記者会見するあたりがアメリカっぽいね。ってこと。
②前作との比較と今作の感想
とにかく銃の扱いや、拘束に対するdetailsの描き方が鬼リアル。
これだけのために映画見ても良いくらい興奮するわ!!!!
メキシコの麻薬王が秩序を乱す諸悪の根源として描かれていることには変わり有りませんが、今作では麻薬カルテルの主なしのぎの描かれ方が「麻薬密輸→不法移民の密入国支援」へと変わっていました。
そして米国政府は、メキシコ麻薬カルテルを壊滅させるために、CIAエージェントのマット(ジョシュ・ブローリン)をミッションの遂行者に据えます。
メキシコ麻薬カルテルの壊滅方法は次の通り。
カルテルのボス<カルロス・レイエス>の娘イザベラ(イザベラ・モナー)を誘拐し、他のメキシコ麻薬カルテルであるマタモロスカルテルの仕業のようにでっち上げ内戦を引き起こすというもの。
そのカルテルの娘イザベラを誘拐する実行役として、マットは、前作でも登場した、コロンビア人で嘆きの検察官こと復讐の鬼アレハンドロ(デル・トロ)を工作員として登用します。
※復讐の鬼アレハンドロ(デル・トロ)は、カルテルのボス<カルロス・レイエス>に家族を殺された過去を持っています。
カルテルのボス<カルロス・レイエス>の娘イザベラ(イザベラ・モナー)はこの娘です。めちゃくちゃ美人。筆者が超タイプなラティーナです。あと3,4年後が楽しみ。
麻薬カルテルを潰すためならルール無用なんでも有りだったのに・・・
いざカルテルのボス<カルロス・レイエス>の娘イザベラを、テキサスの国境のマッカレン中学校から誘拐し、巧妙な仕掛けで誘拐してメキシコ国境から越えようとしたのに、カルテルあるある(メキシコ警察がカルテルに買収されていて、CIAチームをいきなり銃撃してきました)事件が発生し、これに対して政府高官が「話が違うじゃないかマット君。ルール無用なんて言ったが作戦中止だ。
今すぐ工作員のアレハンドロと、カルテルボスの娘のイザベラを射殺しろ」という命令を下しました。
ここからが映画のクライマックスに入っていくわけですが・・・(詳細省略)
一つ気になることが有ります。
物語の途中で登場する、お金欲しさから従兄弟のギャングを頼って悪事に手を染めていき、最終的にはメキシコ人少年「ミゲル」が、キーパーソンとして出てきます。
メキシコの麻薬カルテルの闇を具現化したような少年です。
(ミゲル少年は、真面目で優しそうな母親の素で育ち、娘を学校まで連れていく面倒見の良い男の子なのですが、従兄弟が麻薬カルテルの不法移民ビジネス・殺人・ドラックバイバイに手を染めて金を稼ぐ様子を見て、冷酷なカルテルの幹部に面会しにいくシーンを見ているとなんとも言えない気持ちになりました。)
(また、映画の途中で、カルテルの幹部がミゲル少年に、とあるセリフを言い放つシーンがあったのですが背中が凍りつくほどゾッとしました。)
麻薬カルテルのボス:なあ鯉(コイ)って魚知ってるか?最近お気に入りの鯉がいてデッカく成長してるんだよ。なぜか?ミッションをしくじった奴のお袋をバラバラにして細かく刻んで鯉の餌にするんだ。お前はしくじるなよ〜〜〜〜Ahahahahaha
絶句しましたわ。
映画のラストシーンでは、1年前に殺したはずの復讐の鬼アレハンドロが目の前に現れ、ギャングで順調に出世した(全身いかついタトゥーだらけ)のミゲル少年にこう言いました。
アレハンドロ:”So you wanna be a Sicario? Let’s talk about the future”(お前は暗殺者になりたいのか?なら将来について話そうじゃないか)
③今後への期待
明らかに次回作(ボーダーライン3)を意識した終わり方でした。
一部は、その終わり方に不満を持つファンの皆さんもいるみたいですが、あのボーダーライン独特の重厚な音楽と、独特の重苦しい世界観は健在で満足でした。
次回作を期待します。早く教えてくれ。