②[理論編]英語パーソナルジムENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)の科学的な英語指導法に共感

ENGLISH COMPANY ②理論編 【徹底比較】英会話スクール

この記事は、[第一弾〜概要編]①英語パーソナルジムENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)で評判の科学的な英語指導法に共感したの続編です。

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[aside type=”normal”]本記事は、第二言語習得理論(科学的な英語学習法)を用いて英語コーチングスクールを運営しているENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)を実例に、日本生まれ日本育ちでも英語が話せるようになるためには、どのように学習を進めて行けば良いのかを全3回に分けて紹介していています。

[第一弾〜概要編]①英語パーソナルジムENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)で評判の科学的な英語指導法に共感した

[第二弾〜理論編]②英語パーソナルジムENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)で評判の科学的な英語指導法に共感した←今ココ

[第三弾〜実践ノウハウ編]③英語パーソナルジムENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)で評判の科学的な英語指導法に共感した

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前回は、科学的な言語習得トレーニング法である第二言語習得理論(Second Language Acuisition)についての概要を解説しました。

英語力を伸ばすための汎用性の高い方法(セオリー)が確かに存在するのです。

今回は[第二弾〜理論編]ということで、今回はその科学的な言語習得トレーニング法である第二言語習得理論(Second Language Acuisition)をについての理論を、わかりやすく解説します。

  1. [第二弾〜理論編]は英語学習における「基礎トレーニング」で意識すべき重要な内容
  2. 英語学習を途中で挫折してしまうパターンというのはほぼ類型化できる
    1. 言語習得の難しさをナメているパターン 
    2. 文法軽視パターン
    3. 学習戦略軽視パターン
  3. 言語習得に関する10の「Q&A+問いへの回答」を読むだけ
  4. 問1 なぜ英会話(「アウトプット(話す・書く)」)から始めると失敗する人が多いの?
  5. 問2 なぜ自己流で学習を始めると失敗する人が多いの?
  6. 問3 闇雲な英会話(「アウトプット(話す・書く)」)=「化石化」という地獄への入口
  7. 問4 なぜネイティブと会話する教室に通っても話せるようにならない人が多いの?
  8. 問5 英語を大人になってから学習しても無駄だという人への反論
  9. 問6 (上の続き)大人になってから英語を勉強しても問題ない理由は?
    1. 例えば発音。
  10. 問7  英語を大人学ぶことのメリットをあえて2つあげるとすれば・・・
  11. 問8  英語学習をする上でモチベーションよりも大切なのは●●●を持つ事 
    1. 1.学習へのハードルを極限まで下げる
    2. 2.学習のハードルや誘惑になるものを排除する
  12. 問9 Receptive Skillが無いのに英会話をするのは遠回りの極み
    1. では、脳内知識データベースに基礎レベルの文法と語彙を着実に蓄積していくためには何をすればよい?
  13. 問10 思考停止状態で「英語をネイティブに習ったほうがいい」に賛同してないか?
    1. この理由は「英語」ではなく我々の母語の「日本語」で考えてみれば理解しやすい
  14. まとめ:まずは理解できるインプットを繰り返そう

[第二弾〜理論編]は英語学習における「基礎トレーニング」で意識すべき重要な内容

一般的な英語学習と言えば「英会話」教室でネイティブ講師と英会話を繰り返すシーンを想像されるかと思いますが、これはスポーツでいう「練習試合」のようなものです。

スポーツ経験者ならばいうまでも無い事かもしれませんが、基礎トレーニングを怠って練習試合に出場しても、技術的な向上が望めません。

英語学習も同様で、まずは最低限必要な文法・語彙といった知識を身につける必要があります。

英語学習を途中で挫折してしまうパターンというのはほぼ類型化できる

これをいうとたまに驚かれるのですが、英語学習をスタートさせる人が挫折してやめてしまうパターンは類型化されています。

ひょっとして以下のパターンに当てはまってませんか?チェックして見てください。

言語習得の難しさをナメているパターン 

●ラーニングとか聞き流す系の宣伝文句や、ネイティブと話せば自然習得できる説を信じている痛い人に多いです。(昔の私)

魔法の語学学習方法と言う青い鳥を求める消費者心理を分析し、有名人を広告塔に器用して詐欺的な教材を売りつける業者がよく使う喧伝文句「聞き流すだけである日突然ペラペラに!」。どこかで聞いた事ありますね。。。

文法軽視パターン

大学受験経験者に多いです。

厳密に言うと受験英語をきちんと極められなかった反動で「文法とか意味ないでしょw 英文解釈とかいらないw 英会話は量が大事でしょw」とルサンチマン的に強がっている人が多いです。

でも心の中では「英会話をするには基礎的な英文法・語彙の習得は必須であり避けては通れない道である」と知っています。

学習戦略軽視パターン

科学的な言語習得のメカニズムを活用して正しい学習戦略を考えていない状態です。

また、これまで学校英語・受験英語で自己流でやってきた人が行き詰まり、外資系企業に日本法人社長が出版した「こうやって私は英語を習得した」系の書籍を読み、それをそのまま真似するもイマイチうまくいかない人も多いです。

結論から言うと、最低限必要な文法・語彙=英語を理解 するためのリーディングやリスニング(インプット)の力を磨くことが英語習得への近道であることがわかっています。

その意味で英語習得はまさにトレーニング であり、ENGLISH COMPANYなどは公式には「スクール」「塾」ではな く、「パーソナルジム」という位置づけ広報されています。

今回は、最低限必要な文法・語彙=英語を理解 するためのリーディングやリスニング(インプット)の力を磨くのに必要な前提知識について、理論的に解説します。

言語習得に関する10の「Q&A+問いへの回答」を読むだけ

とは言っても、私が普段読んでいる論文や、専門書のスタイルで解説してもつまらないでしょうから・・・・全部で10の言語習得に関する「Q&A+問いへの回答」10個を読むだけで、科学的な言語習得トレーニング法である第二言語習得理論(Second Language Acuisition)の前提知識が身につくような内容にしました。

[box class=”blue_box” title=”Q&Aタイトル”]

  1.  なぜ英会話(「アウトプット(話す・書く)」)から始めると失敗する人が多いの?
  2.  なぜ自己流で学習を始めると失敗する人が多いの?
  3.  闇雲な英会話(「アウトプット(話す・書く)」)=「化石化」という地獄って?
  4.  なぜネイティブと会話する教室に通っても話せるようにならない人が多いの?
  5.  英語を大人になってから学習しても無駄だという人への反論はこうする
  6. (上の続き)大人になってから英語を勉強しても問題ない理由は?
  7. 英語を大人学ぶことのメリットをあえて2つあげる
  8. 英語学習をする上でモチベーションよりも大切なのは●●●を持つ事 
  9. Receptive Skillが無いのに英会話をするのは遠回りの極み
  10. 思考停止状態で「英語をネイティブに習ったほうがいい」に賛同してない?

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覚えようとせず、読み物としてサラッと読むだけで十分です。

問1 なぜ英会話(「アウトプット(話す・書く)」)から始めると失敗する人が多いの?

英語学習方法_第二言語習得理論

言語は、「単語(音と意味)」「文法」「例文」の土台を築いて脳内知識データベースを構築しなければ上達しないからです。

「英語(外国語)を話したい=じゃあ英会話を習いにいこう!短期留学にいこう!ワーホリにいこう!これは挫折する英語学習者の典型パターンです。

私が12歳の中学生の時、父親に連れていかれて英会話塾に言っていました(発音強制や、英会話になれると言った意味では効果はあったかもしれませんが、40才の父親は今でも全然英語が話せません。

なぜか?

英会話に限らず「会話=相手の話を耳で聞いて内容を理解し、それに対して自分の考えを伝える」行為だからです。

なので

  • 相手の言葉(英語)が聞き取れない
  • 聞き取れても語彙・文法のデータベースが足りず理解できない
  • 自分で文章組み立てと発話を同時にできない

のいずれかに当てはまる時点で、いきなり英会話の練習をするのは非効率です。

「じゃあ相手の話すスピードをゆっくりにしてもらったり、こちらが話す内容を推測してもらいながら会話すればよいじゃないか」と反論する人もいますが、そんなしょぼい英語レベルの商談の場などの実践環境では何の役にも立ちませんよね。

要は、いきなり英会話を始めるというのは、第二言語習得論の観点からいっても誤りなのです。

基礎文法・語彙ををきっちり身に着け、脳内の知識データベースを強化し、スピーキング時の「概念化・文章化・音声化」のトレーニングをこなしてから英会話をすることが英語習得の近道です。

「英会話してぇ(憧れ)」という気持ちは英語学習者の誰しもが抱えている気持ちですが、

英会話を習得するためには、英会話そのものをこなすよりも、上述した基礎トレーニングが必須です。

メジャーリーガーのイチロー選手が「一流のプレイヤーになりたければ、試合をするよりも日々の体感トレーニングやストレッチをどれだけ極めていけるか。そういうところから差が出る」という趣旨の発言をされていますが、英語学習も同じです。

ネイティブスピーカーとの会話はスポーツで言えば練習試合です。

基礎力不足(野球ならボールのキャッチ、バッティングができない。サッカーならボールを止める蹴るができない)状態で試合をしても上達スピードが低いのと同様に、いきなり英会話をするという選択肢はおすすめできません。

ゴール=英語習得かもしれませんが、課題解決策=英会話ではない可能性が高いことに注意しましょう。

相手の話が聞き取れないならリスニング力不足ですし、相手の話の内容が理解できないのなら文法や語彙の脳内知識データベース不足です。

「とにかく話せば英語は身につく!」という主張は、第二言語習得研究で実証されていませんし、こういう事実の一部分を切り取った宣伝文句のような主張をあたかも真実かのよに主張する人たちは、実は受験英語がきらいだったり、学校英語で挫折したトラウマがあるから、そういった「魔法の方法」に飛びついてしまいがちになるのです。

英語を習得したければ基礎力が必要です。

焦らず「単語(音と意味)」「文法」「例文」の土台を築いて脳内知識データベースを構築しましょう。

問2 なぜ自己流で学習を始めると失敗する人が多いの?

そもそも自己流で学習をスタートさせてしまう人の特徴として、自分が現在どの学習フェーズにいるのかを知らない、と言う点があります。

するとどう言うことが起こるか?

教材コレクター・ノウハウコレクターになります。

あれやこれやと英語学習教材はサービスに手を出し、挫折してしまうのはゴールと現在地が把握できておらず、ゴールにたどり着くまでにやるべきことがわかっていない状況です。

教材コレクター・ノウハウコレクターの良いところは、様々な情報に触れられることですが、「情報に惑わされてしまう」と言うデメリットもあります。

ネットや本屋を見れば、一生かかっても試しきれない 「英語学習法」が存在します。

一番最悪なのは、こういう学習法を戦略もなしに、現在の自分の実力にあっていない学習レベルの教材・方法をしゃかりきで取り組むむものの、効果も出な い のでますます挫折しやすくなってしまうケースです。

学習法が全て間違っているとは言いませんが、「どの実力(フェーズ)の人」に向けて作られた教材なのかに注意しなければなりません。

独学でTOEIC900点後半をとった人の勉強を真似したところで、その人と全く同じ環境で育った人などおらず、全員に当てはまる客観的な学習法であることが担保されているとは限りません。

方法論が正しくても、自分の学習フェーズに合っていなければ効果 はないと言うことです。

特に社会人になってからビジネス英語を本格的に習い始めた著名人の書籍に書いてある学習方法は一見再現性があるように見えますが、よく考えればその人がうまくいった学習法であるだけであなたにも効果のある学習方法かどうかはわかりません。

繰り返しになりますが、「第二言語習得研究」という学問領域では、言語習得に関するデータを大量に集めて、効果が実証されている言語習得の方法を体系的にまとめ、汎用性のあるロードマップとしてまとめて活用できるようになっています。

だから英語(外国語)学習を継続できるかどうかは、相性やセンスの問題ではなくて「第二言語習得理論・研究」の知見を持っているかどうかがキモになります。

そういう有効アプローチがあるのにも関わらず、個人の経験則に基づいた学習方法を信奉するのはお勧めできません。

問3 闇雲な英会話(「アウトプット(話す・書く)」)=「化石化」という地獄への入口

知り合いに変な英語(正直変レベルを超えて聞いていて不快になる英語)を話す人がいます。

自称大学時代に米国に2ヶ月くらい超短期留学していたとのことですが、誰が聞いても彼の英語は違和感を感じるレベルなんです。例えば

  • rの発音が巻き舌になりすぎて音がこもっている
  • 文法がめちゃくちゃで話すたびに定冠詞のtheを繰り返す
  • filler(会話が止まった時のつなぎの言葉)がactuallyばかり一辺倒

など。

彼のように体系的な文法の知識や語彙が不足した状態で自己流で英語を話し続けると、そもそもアウト プットをするための知識データベースが少ないので、いわば片言で話し続ける」よう な状態が続きます。

そうすると多くの外国語学習者は、限られた単語や文法のみで話すため、大体が母語の影響を受けた話し方になる傾向になり・・・・

  • 発音の知識がない→日本語の音韻知識しか知らないためカタカナ発音になる
  • 体型的な文法語彙知識がない→日本語の語順、イディオムの使い方をしてしまう(例えば「幸せな生活を送る」と言う表現を英語でlive a happy lifeと言いますが、この言い回しを知らなければ通常出てこない表現でしょう)

という傾向が観察されるようになります。

明らかに誤った発音アクセント、語彙表現に対して逐一適切なフィードバックを得られるならば良いですが、そうではない環境でアウトプットを続けていると「間違った使い方」が定着して直らなくなる場合があります。

この状態は第二言語習得の世界で「化石化」といわれていています。

第二言語習得の知識あるいは、適切なフィードバック矯正指導をしてくれる先生に習わずにアウトプットを繰り返している学習者によくみられる現象です。個人的には話し放題の英会話教室とかに多いです。

「化石化」状態が最悪なのは、自分が話していることが通じていると思っていても、実は相手の理解力が高く(日本在住年数が長いネイティブスピーカーなど)、それでようやく会話が成立しているだけなのに、それを「話せている」状態だと勘違いしてしまうことがあるからです。

一旦「化石化」が始まると、ゼロベースから外国語習得をしようとしても癖が中々抜けず直しにくくなってしまうのでかなり大変です。

体型的な知識がない状態でアウトプットをする=長期的に観て英語学習が非効率であるということを知っておきましょう。

問4 なぜネイティブと会話する教室に通っても話せるようにならない人が多いの?

最近は格安オンライン英会話サービスも増えてきたので、ネイティブスピーカーor準ネイティブスピーカー(フィリピン人講師)などといつでも簡単に「本場の」英語を話せる機会が増えました。

しかし、よく考えてみましょう。

それで外国語を習得できるのなら、極端な話巷にある英会話教室が全滅していてもおかしくありません。

でもそうではない。

理由は簡単で、いくらネイティブスピーカーだからといって母語(英語)を非母語話者(ex日本人)に教えた経験がある人でなければ、どのように英語を取得させるのかを知らないからです。

なので、ネイティブスピーカーに習う場合は、最低限第二言語習得の知識がある人か、英語教育の学位、TESOLなどの資格をもっている人を選ぶとよいでしょう。

更に言うと、自身も母語以外の第二言語を習得した経験があればbetterです。 

個人的には、レベルで言えばTOEIC900点取れない人(とっていいたとしても)は、日本語も英語も話せるバイリンガル講師の型に習うのがおすすめです。

ポイントは、その人が母語以外の第二言語として英語または日本語を習得した完全なバイリンガル講師であるという点です。 

メリット1:

特に、初心者の場合は、日本語を話せる講師にならえば文法や語彙などの基本の基本を丁寧に日本語で教えてももらえれば理解のスピードが速いので結果的にみて習得が早くなりますし、細かいニュアンスの質問も日本語でできるので便利です。

メリット2:

更に、バイリンガルスピーカーなら「日本語ではこういう思考でこう表現するけど、英語では文法的に正解でもこうは言わない」と自分の経験を交えて丁寧に解説してくれます。

※これはモノリンガルのネイティブスピーカーから習うだけでも学べるインプット情報ですが、やはり日本語の感覚をしっかり理解している人の解説は分かりやすく目から鱗で腑に落ちやすいのです。

問5 英語を大人になってから学習しても無駄だという人への反論

言うまでもないことですが、言語習得に有利なのは幼少期からESL環境で育つことです。

[aside type=”normal”]ESL=English as a Second Language :英語が母語ではない人が、米国などの英語圏への留学などをしながら学習する環境のと。[/aside]

何故ならば、特にリスニング能力について幼少期にその言語に触れている方が有利だからです。

第二言語習得研究のデータでは、「生後10ヶ月をすぎた赤ちゃんは母語以外の音を区別できなくなる」と言うことがわかっています。

つまり、日本語を母語とする赤ちゃんが日本で育った場合、生7ヶ月では英語特有の音「RとLの区別」「BUTとBATTの区別」ができても、生後10ヶ月をすぎると識別できなくなっていくと言うことです。

脳が自分にとって必要だと判断した母語の音のみを優先的に処理するように最適化します。

 

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ちなみに、この母語以外の音声を区別できなくなっていく時期を第二言語習得研究の業界では「臨界期」と呼びます。

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  この「臨界期」を過ぎてから(例:長い間日本で育った中学生が、EFL環境で英会話教室に週1、2回程度通ったとしても)インプットの量が不足してしまうため、同時期に学習を始めた学習者と大きな差はつかないことがわかっています。

[aside type=”normal”]EFL= English as a Foreign Language :英語が母語ではない人が、日本の様に日常で英語を使わない非英語圏で英語を学習する環境のこと。[/aside]

では、臨界期を過ぎた/大人が語学学習を始めるのは無駄なのでしょうか?

答えは「無駄ではありません」

大人になっても、第二言語習得理論のノウハウに基づいて適切なトレーニングを積めば十分に習得可能です。(例えばジャニーズ事務所に勤めていたアイドルが渡米して流暢な英語を身につけていることを思い出してください。)

問6 (上の続き)大人になってから英語を勉強しても問題ない理由は?

語彙・文法・発音を理屈で理解し、科学的な学習理論とトレーニングを繰り返せば外国語習得は可能です。

もちろん、発音や聞き取りをネイティブレベルに近づけるには、上述したように、臨界期より以前にその言語に触れておけば有利です。

ただ、人間は、小学生の高学年にもなれば、現象を理解し、論理的に考えて判断する「認知能力」が相当高くなります。

この認知能力を外国語学習に活用すれば、最短最速での英語習得に繋がります。

例えば発音。

論理的に発音のルール(子音と母音、音声変化のパターン)を理解しトレーニングすれば

ネイティブと同様とまではいきませんが、ネイティブスピーカー相手に問題なく通じる発音を身につけることは簡単です。

当然「耳のよさ」や発音能力には生まれながらの個人差もあり、ものまねが上手な人とできない人、歌が上手な人と下手な人が いるように発音が苦手な人もいれば、耳がよく聞き取りが得意な人 もいるという事実もありますが。

一旦「ネイティブスピーカー相手に通じるレベルの発音」ができれば、自然とリスニング力も向上し、出身地域ごとの訛りにも対応しやすくなります。(自分が話せる言葉は聞けるため。)

問7  英語を大人学ぶことのメリットをあえて2つあげるとすれば・・・

幼児教育や早期教育とは異なり、大人が語学習得を目指す場合何かしらの学習動機が存在するケースがほとんどです。EFL環境で効率的に言語習得を行うためには、語彙・文法・例文などの基礎に当たる「脳内知識データベース」を構築しておく必要があります。

英語学習方法_第二言語習得理論

[aside type=”normal”]

EFL= English as a Foreign Language :英語が母語ではない人が、日本の様に日常で英語を使わない非英語圏で英語を学習する環境のこと。

[/aside]

大学受験等を通じて、語彙・文法・例文などの基礎に当たる「脳内知識データベース」のある人は、学習のスタートラインが違うので伸びるスピードも違います。

日本人はなんだかんだ言っても義務教育期間に英語の基礎を習っているので、全くの0から学習を始める人とは違います。学校教育や受験英語を通じてえた知識は貴重な糧となります。

問8  英語学習をする上でモチベーションよりも大切なのは●●●を持つ事 

●●=継続する習慣です。

21世紀になってモチベーションをあげる方法を探しているのは古いと言えます。

行動心理学を学べば、ある行動をを継続するために必要なのは「モチベーション」ではなく、「仕組み(習慣)」であることがわかります。

「仕組み(習慣)」があれば、何も考えずにアクションを起こすことができます。

ある行動を継続するための「仕組み(習慣)」はシンプルです。

  1. 学習へのハードルを極限まで下げる
  2. 学習のハードルや誘惑になるものを排除する

とてもシンプルです。

1.学習へのハードルを極限まで下げる

→アプリを利用してスマホをいじれば英単語が学べるようにする、単語カードを持ち歩いて絶対にそれ以外通勤通学中は見ないようにするなど。

2.学習のハードルや誘惑になるものを排除する

→Gmailにロックをかける、ゲームアプリを全て消すor別のスマホを持ち歩くなど。

問9 Receptive Skillが無いのに英会話をするのは遠回りの極み

義務教育課程で多かれ少なかれ英語教育を受けている日本人なら、「英語の知識ーが0」というのというのはほぼありえない話です。

ですが、全員が中学レベルの文法と語彙がパッと頭に浮かべられる訳ではありません。

その場合、脳内知識データベースに、中学レベルの文法と語彙を充実させていく必要があります。

英語学習方法_第二言語習得理論

なぜなら、基礎レベルの文法と語彙が無い人はListening&Readingができないからです。

さらに、Listening&Readingができない人が、Speaking&Writingを出来る訳がないのです。

では、脳内知識データベースに基礎レベルの文法と語彙を着実に蓄積していくためには何をすればよい?

具体的な学習方法については、[第三弾]解説しますが、「文法や語彙」などの知識を座学でしっかりと学ぶことが重要です。

特にEFL環境においては、習得したい言語(ex英語)のインプット量が限られてしまうので、まずは初めに基本的な語彙・文法知識を着実に増やし、「Listening&Reading力=Receptive(レセプティブ=受容)語彙・文法知識」を身につける必要があります。

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EFL= English as a Foreign Language :英語が母語ではない人が、日本の様に日常で英語を使わない非英語圏で英語を学習する環境のこと。

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※例えば、TOEIC900をとっていないのに負け犬の遠吠えのように「TOEIC L&Rテストは実践で使えないから取り組む意味がない」と批判する人がいますが、私は、この指摘は言語学習の本質からポイントがずれていると感じます。

(受験者の大半が日本人の英語テストであるTOEICの存在意義は一旦置いておくとして)、そもそもTOEIC L&Rテストは、その名の通り、Listening&Readingを行う力を測定するテストであるという前提がありるのです。

なのでL&Rテストでハイスコアがとれないのに負け惜しみを言っている人は、「私は自分でも読めないし聞き取れない語彙や例文が数多くありますが、Speaking&Writingは十分に通用するんです!」という皮肉を叫んでいるのと同じです。

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英語を流暢に話せるのに、TOEICスコアが低いということはあり得ません。(簡単なフレーズをひたすら繰り返しているだけの独りよがりの“発話”を本人が“会話”だと勘違いしているケースはあるかもしれませんが・・・)

 英語を話したり書いたりする能力のベースが、「Listening&Reading力=Receptive(レセプティブ=受容)語彙・文法知識」です。

「自分の知らない言葉=書けない&話せない」であるのは自明であり、外国語が話せる人というのは一定以上の正確な「Listening&Reading力=Receptive(レセプティブ=受容)語彙・文法知識=」を備えている人なのです。

ここまで言えばもう勘の良いあなたはおわかりでしょう。

「受験英語」できちんと語彙・文法(英文解釈知識)を身に着けている人は、そのままリーディング⇒リスニング⇒ライティング⇒スピーキングのトレーニングの階段をスイスイと進めていける確率が高いのはこのためです。

※日本人に多いですが、「リーディングはできる(読めばわかる)」のに、「リスニングが苦手(聞き取れない)」という人がいます。

この原因は

  1. 「外国語(英語)の音声インプットの量が足りないため、音声知覚能力が十分でない」
  2. 「外国語(英語)の語彙・文法インプットが足りないため、意味理解能力が十分でない」

のいずれかのケースに分かれます。

 基礎を固め、「Listening&Reading力=Receptive(レセプティブ=受容)語彙・文法知識」を身に着けるのが、言語習得の第一歩なのです。

問10 思考停止状態で「英語をネイティブに習ったほうがいい」に賛同してないか?

これまで繰り返し述べてきたのでお見通しでしょう。

誰かに英語習得のサポートをお願いする場合重要になるのは、「英語教育に関する専門知識の有無」です。

スマホとネットインフラの普及により、ITを活用して時間と場所を選ばず安価にネイティブスピーカーと会話することが出来るようになっています。

しかし、英語習得をする上でネイティブスピーカーとの会話を重ねるだけでは不十分です。

この理由は「英語」ではなく我々の母語の「日本語」で考えてみれば理解しやすい

今から日本語を勉強している外国人に、日本語教師として日本語を教えて下さいと言われたとしたら、あなたは優れた講師として価値を提供できる自信がありますか?

この質問にはっとしたのではないでしょうか。

他者の外国語習得をサポートするということは、第二言語教育の知識と経験をもち、自分で過去に躓いた所(または学習者が躓きやすいところ)をよく理解した指導者である必要あります。

なので、講師選択の基準として「ネイティブスピーカーであるかどうか」よりも、第二言語習得理論(SLA)などの「英語教育に関する専門知識の有無」を最優先してチェックしましょう。

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(もちろんネイティブスピーカーは第二言語習得理論)に精通していればベストです。ネイティブスピーカーは文法・語彙のミスもなく、その言語独特の言い回しや思考方法について熟知していますから。)

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まとめ:まずは理解できるインプットを繰り返そう

お疲れ様です。

科学的な言語習得トレーニング法である第二言語習得理論(Second Language Acuisition)の観点から見れば、「インプット(読む・聞く)」の力を磨く事が、英語習得に非常に重要であるという事が分かったでしょうか。

ものすごくシンプルな事なのですが、「とにかく語学は実践環境に飛び込んでいけば勝手に上達する」という価値観を持っている人からすれば、目からウロコの情報であるようです。

インターネット環境さえあればベットに寝転がりながらでもネイティブスピーカーと英会話する事ができる今日、英語習得のためには英語を積極的に「アウトプット(話す・書く)」するにこした事は無いのですが、言語習得は「インプット」をするときに起こると「第二言語習得研究」ではっきりと実証されています。

本ブログでも詳述していますが、「アウトプット(話す・書く)」は「インプット(読む・聞く)」の質と効率をあげるために存在します。

ただし、非英語圏の日本で暮らしている以上、英語学習者にとって英語のアウトプット量はおろかインプット量さえも満足なレベルにならないのが通常です。

だからこそ、英語学習で成果を求める場合、”一般的な暮らし”をしているだけでは享受できない方法で負荷をかけてトレーニングする必要があります。

では、第二言語習得理論は分かったから「具体的に何をすれば良いんだ!?」とモヤモヤするでしょう。

次回の第三弾は、第二言語習得理論をベースに具体的にどのようなトレーニングを行っていけば良いのか?の詳細に迫ります。

続きは以下のリンクからどうぞ。

>>[第三弾〜実践ノウハウ編]③英語パーソナルジムENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)で評判の科学的な英語指導法に共感した

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